
- ブルキニとは何なのか?
- ブルキニが禁止された理由とは?
この記事では、このような悩みを解決します。

私はブルキニを見たことがありません。
ブルキニってご存知ですか?
あまり日本人には聞き慣れない言葉です。
ビキニの一種?という想像をしますよね。
私のように、ブルキニを見たことがない人も多いでしょう。
実は、イスラム教徒の女性が着用する水着のことなんです!
なぜなら、イスラム教徒の女性は肌を露出させてはいけないので、水の中でも動きやすいブルキニが水着の代わりなんです。
本記事の内容
- ブルキニはイスラム教徒の女性が着るビキニ
- ブルキニが禁止になった理由
ブルキニのヒントは「 ブルカ 」+「 ビキニ 」を合わせた造語だそうです。
イスラム教徒の女性は、常にブルカで身体を覆ってなるべく肌を見せないようにする決まりがあります。
実際、泳ぐときにもブルカを着ていていました。
たっぷりした重い生地が水を含むとかなりの重量になるので、自由に泳げないことは簡単に想像できるでしょう。
そこで、水着代わりにブルキニが生み出されました。
ブルキニを着用すれば、たっぷりした生地のブルカよりも水の中ではかなり楽に動けます。
記事の信頼性
- Wikipedia
- 新聞報道やテレビのニュース
水着の一種なのに禁止されるってどういうことなのか、疑問に思うことも多いでしょう。
この記事を読み終えると、ブルキニの意味が分かり、禁止された理由も分かるようになります。
では早速みていきましょう。
ブルキニとはイスラム教徒の女性が着るビキニ
“ ブルキニ ”はレバノン系オーストラリア人女性アヒーダ・ザネッティ氏が2004年に開発しました。
きっかけは姪のネットボールの試合を見に行った際、暑さの中だぶだぶのジャージの上下を着て頭にスカーフをまいている姿を見たことです。
イスラム教徒の女性が気軽に着られるスポーツウェアが必要だと考えたそうです。
その後ヒジュードというスポーツウェアと、ブルキニという水着のブランドを立ち上げました。
ブルキニは、フード付きの長袖チュニック式の上着とくるぶしまでのズボンのツーピースが基本のデザインです。
速乾性があり伸縮性の高いポリエステルの生地で制作され、軽量でSPF+50と機能性も高いです。
また丈が長いもの、ゆったりしているものなどバリエーションも豊富です。
露出するのが顔と手足だけなので、イスラム教徒の女性も戒律を守れます。
日本のビーチで見るビキニというよりは、ラッシュガードのようなものと考えると想像しやすいですね。
事実、購入者の60%はイスラム教徒ですが、残りはイスラム教徒以外が日焼け防止などの理由で購入しているのです。
ブルキニが禁止になった理由とは何か?
イスラム教徒の女性たちが、海やプールを楽しみやすくなったブルキニですが、欧州、特にフランスでは禁止されているところもあります。
どうしてでしょうか。
基本的にフランスではライシテの原則というものが憲法に定められています。
ライシテとは日本で言う“政教分離”のことです。
フランスでは公共の場で特定宗教のシンボルを掲げることは“ライシテ原則に違反し、許されない”と考えられています。
その精神に則って、フランスではイスラム・スカーフ禁止法やブルカ禁止法が制定されるほど、イスラム教への信仰の自由を制限しているのです。
そのためテロリストに狙われるリスクが、他の欧州諸国より高くなっています。
実際テロも多く、“ ニースの悲劇 ”と呼ばれる84人もの死者を出したテロのことは多くの人が聞いたことがあるでしょう。
テロを憎むあまり“ イスラム教徒VSフランス人や白人 ”という対立構図が出来上がった中で、20以上の市町村長が行政区内の海水浴場で、イスラムを想起させるブルキニの着用禁止する命令を出したのです。
禁止令に違反した女性がブルキニを無理やり脱がされている画像を見て、衝撃を受けたと人も多いでしょう。
何人もの警察官が女性を取り囲んで、着用している衣類を脱がすというのは明らかに異常な光景でした。
ブルキニ禁止令は、表向きには、
- イスラム教を憎悪している人から、嫌がらせを受けないようにするため
- 服を着て泳ぐのは、公衆衛生上よくない
- 女性だけ肌を隠すように強要することは、女性蔑視だ
という理由です。
しかし、ブルキニを着るのは本人の自由意志であることから、基本的自由の侵害だとして人権団体から行政訴訟がおこされ、最終審裁判所にて執行停止が言い渡されました。
けれども、禁止令を出した市町村では今でも禁止したままです。
ブルキニを着た女性が、すべてイスラム系テロリストではないと思うのですが、、、。
まとめ
いかがだったでしょうか?
まとめると、
- ブルキニとはイスラム教徒が着用するベール“ ブルカ ”と上下セパレートな水着“ ビキニ ”から作られた造語
- イスラム教徒の女性は、常に肌を見せないようにしている
- そのため、運動する時にかなり動き辛かった
- レバノン系オーストラリア人女性アヒーダ・ザネッティ氏が開発した
- フードがついたチュニックのような、上着とくるぶしまでのズボンが主流
- イスラム教徒だけじゃなく、非イスラム教徒も購入している
- テロの標的にされているフランスでは、イスラム教徒が驚異や憎悪の対象として見られている
- ニースの悲劇というテロが引き金となって、さらに激化
- ブルキニがイスラム教徒のテロリストを連想させることから、海水浴場でのブルキニ着用禁止令が出される
- 表向きはライシテ原則というフランス憲法にかかれた政教分離の理念で、公共の場所に宗教を持ち込ませないようにするということ
- 禁止令はイスラム教徒の女性の基本的自由の侵害だと執行停止が言い渡されるが、現在も継続中
ラッシュガードやウエットスーツは着用できるのに、ブルキニが着用できないというのは本当におかしなことです。
日本人にはあまり馴染みがない話ですが、テロが多発する欧州ではイスラム教との対立が深刻です。平和的に共存出来る日が来ることを願っています。
最後に、フランス旅行でビーチに行く際は、頭からすっぽり覆うような服装はしないように注意しましょう。
ブルキニ認定されると処罰対象になりますよ。
この記事が少しでもお役に立てば幸いです(^^♪