- ハンコの文化は海外の人にどう映っているの?
- 日本のハンコの歴史はいつから始まっているの?
- 日本のハンコ文化はどうなるの?
この記事では、このような悩みを解決します。
日本では当たり前のようにハンコを使いますよね。
日本のハンコの文化は、海外の人にはどう映っているのでしょうか?
海外の映画やドラマではサインをしているけど、ハンコはあまり見かけません。
テレワークをしていると、よく耳にする「 脱ハンコ 」。
でも、ハンコの文化は昔からあったはず。
そんなに簡単になくせるものなのでしょうか?
実は、ハンコの文化があるのはアジア圏のみです。
なぜなら、アジア圏以外ではサインが主流だからです。
本記事の内容
- ハンコの文化は海外にどう映っているのか?
- 日本のハンコの歴史
- 今後の日本のハンコ文化はどうなる?
昔から当たり前に使っていたハンコ。
まさか、脱ハンコの話が出る時代になるとは予想してませんでしたね。
ちょっとしたことですが、こういうことを知っておくと知識の幅が広がりますよ♪
記事の信頼性
- ハンコの文化や歴史についてウィキペディアを参照
- ダイヤモンド・オンライン( 経済専門誌のオンライン版 )や、日本経済新聞電子版などでハンコ文化について語られている
この記事を読み終えると、日本と海外のハンコ文化とその歴史が分かるようになりますよ。
では、早速見て行きましょう。
ハンコの文化は海外にどう映っているのか?
海外の人は、日本のハンコ文化の良い面と悪い面、両方に注目しているようです。
- 本人がいるのにハンコを忘れたら、手続きできないのは不便
- ハンコさえ持っていたら、本人じゃなくても手続きできるのは怖い
- 象牙が使われているハンコは、動物愛護団体から批判の声がある
- 日本旅行のお土産としてとても喜ばれている
- 手彫りのハンコの技術は見事で美しい
などの反応がありました。
どうやら、ハンコのシステムより芸術品としての評価が高いようですね。
それでは、ハンコの文化があるのは日本だけなのでしょうか?
ハンコの文化は世界でも日本だけ?
ハンコの文化があるのは、世界でもアジア圏のみです。
アジア以外の海外では、ハンコを使うことはほぼありません。
契約などの場面では手書きのサインが主流です。
ちなみにアメリカでは、重要な契約のときには、第三者の立場の公証人が立ち会います。
そして、ハンコの文化はアジア圏のみと言っても日本、中国、韓国、台湾だけ。
意外と少ないですよね。
しかも、個人認証の役割としての使い方は、日本と台湾だけ。
さらに台湾には身分証明の制度がちゃんと普及しているので、ハンコと手書きのサインの両立が可能です。
ということは、ハンコ文化が主流の国は、世界で唯一日本だけと言えます。
それでは、日本ではいつからハンコが使われるようになったのでしょうか?
日本のハンコの歴史
日本のハンコの歴史、それは、西暦57年頃の話です。
中国から日本に送られたとされる「 金印 」が始まりと言われています。
「 漢委奴国王 」( カンノワノナノコクオウ )の金印が、日本最古のものとされています。
これは、日本人なら誰もが歴史の授業で習った、あまりにも有名なハンコですね。
しかし、ハンコが本格的に使われるようになったのは大化の改新後。
その後も、使っていいのは身分の高い人だけでした。
一般に使われ始めたのは、平安時代と言われています。
では、日本以外の国の歴史はどうなのでしょうか?
台湾、中国、韓国のハンコ文化とその歴史
台湾、中国、韓国のハンコ文化とその歴史をそれぞれご紹介します。
同じアジアでもハンコの使い方は違うようです。
【 台湾 】
台湾では、戦前の日本統治時代に印鑑登録制度が導入されました。
現在も制度が続くのは、その時代の名残とされます。
現代の台湾のハンコは、フルネームでオーダーメイドのものが多いです。
姓と名前を一体と考える慣習があるためと、同姓が多いからという理由もあります。
日本のように姓だけのハンコは普及していません。
日本ならハンコを忘れても、100円ショップで調達できるくらい普及していますよね。
【 中国 】
中国では、隋や唐の時代に書道の発展と共に、署名としてハンコが使われるようになりました。
その時すでに、公文書や書状に使われることは少なくなっていったと言われています。
金印を贈った側の中国ではハンコは普及せず、日本で広まったというのはとても興味深い話ですね。
そして現代、海外と同様に契約などの場面では手書きのサインが主流です。
ハンコは芸術や趣味のために使われることが多いようです。
確かに、書道や絵画の作品の仕上げに、ハンコがあるのとないのとでは印象が随分違いますよね。
それだけでピシッと作品が引き締まって見えます。
【 韓国 】
韓国では、日本や台湾のように印鑑登録制度があり、ハンコは個人認証の役割として使われていました。
しかし、画数の少ないハングル文字は偽造されやすく、不正行為が横行していたようです。
そのため、2009年~2014年の間に印鑑制度は廃止されました。
その代わりに、電子認証やサインが取り入れられています。
そういえば、韓国ドラマを見ている時、電子認証や手書きのサインの場面がありました。
日本とは違い、とても便利そうだなあと思ったことがあります。
日本のハンコ文化は、そう簡単にはなくなりません。
その理由は、民法や法律で「 捺印の必要性 」が規定されているからです。
例えば、遺言状や刑事訴訟などで、押印がないと法的な文書として効力を持ちません。
なにより「 日本の文化 」として根付いているものを無くすのは、とても難しいことです。
就職、結婚、出産など人生の節目に、贈り物としてハンコが選ばれるのはよくあります。
贈られた方も、
「 私もこれで一人前の大人として人生を歩んで行くんだ 」
と気が引き締まることでしょう。
私も卒業記念でハンコを頂いた時、そんな気持ちになったのを覚えています。
それほど日本人にとってハンコの文化は、私たちの人生に大きく関わっているのです。
でも、世間では「 脱ハンコ 」の動きが盛んですよね。
なぜ「 脱ハンコ 」なのか?
今、「 脱ハンコ 」が叫ばれている理由は、政府がそれを加速させているからです。
河野行政改革相が、ハンコの見直しを求めたのがきっかけです。
さらに、テレワークが始まり、自粛期間中にハンコだけのために出社する「 ハンコ出社 」も問題になりました。
海外の人も「 ハンコ出社 」には時代遅れを感じているようです。
そのため、世間では「 脱ハンコ 」などの動きが活発になっています。
しかし、電子サインや個人認証などは、セキュリティ対策の課題があります。
これからの時代は、安心で便利にハンコや電子サインが使えるといいですね。
今後の日本のハンコ文化はどうなる?!
今後、日本のハンコ文化は電子化していくものと思われます。
海外を見渡してみても、すでに電子化が定着しています。
リモートワークが辺り前になった今、ハンコの必要性を疑う人も増えてきています。
今やサインもタブレットで行う時代です。
あと10年もすれば、ハンコの電子化は着実に進んでいると思います。
まとめ
まとめると、
- 海外の人は、日本のハンコ文化の良い面と悪い面、両方に注目している
- 海外の人は、日本のハンコ文化の良い面と悪い面、両方に注目している
- ハンコのシステムより芸術品としての評価が高い
- 海外ではハンコを使わずサインが主流
- ハンコの文化があるのは日本、中国、韓国、台湾だけ
- その中でも、個人認証の役割としての使い方が主なのは日本だけ
- 日本のハンコ文化の始まりは、中国から日本に送られた「 漢委奴国王 」( カンノワノナノコクオウ )の金印
- 台湾では、日本と同じ印鑑登録制度があるがサインとの両立が可能
- 姓名一体の慣習があるため、フルネームでオーダーメイドのハンコが多い
- 中国では、書道の作品などの署名としてハンコが使われている
- 契約などはサインが主流
- 韓国では、かつての印鑑制度は廃止され、電子認証やサインが取り入れられている
- 日本のハンコ文化は、民法や法律で「 捺印の必要性 」が規定されているので簡単にはなくならない
- 日本人にとってハンコの文化は、私たちの人生に大きく関わっている
- 「 脱ハンコ 」は政府が加速させているがセキュリティ対策が課題
- 自粛期間中のテレワークで「 ハンコ出社 」が問題になっている
日本のハンコ文化は素晴らしいものです。
しかし、古くからの文化や伝統に固執し過ぎると、ビジネスの場などで弊害が生じるのも事実です。
伝統と信頼のハンコと便利なサイン。
これらの両立が叶うと、これからの日本のハンコ文化は、海外の人にも誇れるようになるのではないでしょうか。
この記事が、少しでもお役に立てば幸いです(^^♪