
- カブトムシの幼虫の育て方を知りたい
- 何を用意すればいいのかな?
- ちゃんと育てられるか心配
- 季節ごとにお世話の仕方は変わるの?
この記事では、このような悩みを解決します。

私は小さい頃から、カブトムシを何度も飼育しています。
子供たちに大人気の昆虫の王様と言えば、言わずと知れたカブトムシですよね。
うちでは2年前に息子の幼稚園で、ペットボトルでカブトムシの幼虫を飼育してみようという体験がありました。
その時は息子と二人で幼虫のお世話をして、無事にカブトムシにする事が出来ました!
実は、カブトムシの幼虫から成虫へ育てるには「幼虫の育て方の基礎知識」があれば、比較的簡単に育てることが出来るんです!
なぜなら、幼虫の育て方の基礎知識が無いまま育ててしまうと、途中で死んでしまう可能性があるから基礎知識が必要なんです。
本記事の内容
- カブトムシの幼虫の育て方の基礎知識
- カブトムシの幼虫を育てる準備
- 秋から冬にかけてのお世話の仕方
- 春から夏にかけてのお世話の仕方
カブトムシの幼虫というのは、約1年かけて成虫になるのですごく長く感じるかも知れませんが、実際にお世話してみるとそれほどやることは無いんですよ!
基礎知識を事前に知っておくと、成虫に出来る成功率が上がりますよ♪
記事の信頼性
- 子供の頃から、何度もカブトムシの幼虫を成虫に育てている
- ここ数年、毎年子供と一緒にカブトムシの幼虫を育てている
この記事を読み終えると、夏になるとお子さんと一緒にカブトムシの誕生を喜ぶことが出来るようになります。
では早速みていきましょう。
カブトムシの幼虫の育て方の基礎知識
秋の始め頃に、子供さんが飼育していたカブトムシの飼育ケースの中に丸くて白い物があるのを見た事ないでしょうか?
ご存知の方も多いと思いますが、実はそれカブトムシのタマゴなんです。
飼育方法はそんなに難しくないので、子供達の飼育観察での教育も兼ねてやってみましょう!
と、その前に知っておかないといけない基礎知識というものがあります。
- カブトムシの幼虫の変化
- カブトムシの幼虫の弱点
- カブトムシの幼虫の「単独飼育」と「多頭飼育」
- カブトムシの幼虫をお子さんと育てる時の注意点
では順番に見ていきましょう。
カブトムシの幼虫の変化
カブトムシの幼虫は、季節と共に変化していきます。
夏(卵)
↓
秋~春の終わり(幼虫)
↓
初夏(サナギ)
↓
夏(成虫)
といった感じに成長していきます。
カブトムシの幼虫の弱点
カブトムシの幼虫には弱点があります。
それは、直射日光と寒さと水分不足です。
途中で死んでしまう場合は、上記のどれかが原因の時が多いです。
それぞれの対策は以下の通りです。
- 直射日光:日陰の涼しいところに置く
- 寒さ:昆虫マットを深めにする
- 水分不:まめな霧吹き
それとエサ(昆虫マット)が不足するとまれに共喰いすることもあるようですので、昆虫マットは適度に交換しましょう。
交換方法については、後ほど詳しく説明します。
カブトムシの幼虫の「単独飼育」と「多頭飼育」
まずカブトムシの数え方ですが、1頭(とう)と数えます。
1匹とは言わないので覚えておきましょう。
- 単独飼育
- 多頭飼育
まずは、「単独飼育」と「多頭飼育」それぞれのメリット・デメリットから説明します。
単独飼育のメリット・デメリット
もう何となくお分かりかと思いますが、「単独飼育」は1頭ずつ個別で飼育する方法です。
よりカブトムシを大きく育てたという方は、単独飼育をおすすめします。
【 メリット 】
- エサも豊富なのでより大きく育てることが可能
- 1つのビンに1頭ずつ飼育するので、共喰いの心配がない
【 デメリット 】
- 1瓶で1匹ずつなので、何匹も育てる場合は保管場所の確保が必要
- 土替えも1瓶ずつなので手間が掛かる
多頭飼育のメリット・デメリット
「単独飼育」が1匹ずつなのに対し、「多頭飼育」は複数の幼虫を1つのカゴでまとめて飼育する方法です。
まとめて飼育が出来るので、お子さんと一緒に育てるなら多頭飼育の方が現実的です。
【 メリット 】
- 1つのカゴで数匹まとめて飼育出来るので管理が楽
- 1つのカゴなので、土の交換が1回で済む
【 デメリット 】
- 1つのカゴで複数飼うのであまり大きく育たない
- 複数をまとめて飼育するので共喰いの恐れがある
カブトムシの幼虫をお子さんと育てる時の注意点
ご覧のように、カブトムシの幼虫にはキバがあります。
小さなお子さんと育てる場合は、幼虫のキバに挟まれないように注意してあげましょう。
噛まれると痛いですので、お子様が噛まれないよう大人が見てあげる事が大切です。
カブトムシの幼虫を育てる準備
それではまず、カブトムシの幼虫を育てるために準備する物から説明しますね。
【 用意するもの 】
- 飼育ケース
- 幼虫
- 昆虫マット
- 霧吹き
では順番に説明します。
飼育ケース
成虫を飼っていたならその虫かごで十分ですが、あまり小さいと幼虫は育てにくいですので少し大きめのサイズを新調しましょう。
サイズによる頭数の目安は以下の通りです。
- Sサイズ:2~3頭
- Mサイズ:4~6頭
- Lサイズ:8~10頭
飼育したい頭数によって、適正のサイズを選びましょう。

家ではMサイズを2使って、それぞれ6匹ずつ飼育していますよ!
幼虫
幼虫は成虫を飼育していたら、自然と手に入ると思います。
購入する時は、ホームセンターやペットショップなどで手に入ります。
お子さんと一緒に観察しながら飼育したい方は、飼育観察セットがおすすめです。
細長い飼育ケースと、幼虫5頭(オス3頭・メス2頭)に腐葉土までセットになっていて、すぐに飼育を始められます。
幼虫の様子が見れるので、観察には最適です!
昆虫マット
昆虫マット(腐葉土)は10Lで800円前後で売ってますので、5袋程度出来るだけまとめ買いしておいた方が良いでしょう。
10Lだと、Mサイズの飼育ケース1つで約2~3回分になります。
この時必ず幼虫にも使えるか確認して下さいね!
成虫専用のマットもありますが、それは幼虫飼育には使えませんので注意しましょう。
月に1~2回の頻度で土を入れ替えますので、多めにあって損は無いです。
霧吹き
霧吹きは100均のもので十分ですので1つ用意しておきましょう。
コップなどでは、水を与えすぎてしまう可能性があるので止めた方が良いです。
霧吹きで表面が全体的に湿る程度に吹きかけます。
カブトムシの幼虫の育て方(秋~冬編)
8月下旬くらいからタマゴから幼虫になり、昆虫マットを食べてどんどん大きくなるのがこの秋から冬にかけての期間です。
成虫になった時の大きさは、この期間にどれだけ栄養が取れたかによって変わります。
普通に育ててもある程度の大きさにはなりますが、バイオウォーターというカブトムシ用の栄養補給液を使うとより大きな成虫になります。

うちで試した結果、平均約8cmくらいの大きさになりましたよ♪
使い方は注ぎ口を逆さまにして、土に差しておくだけです。
これだけで徐々に減っていくので、無くなったら新しいものに取り換えるだけです。
これも1か月に1個くらい使うので、まとめ買いが良いでしょう。
カブトムシの幼虫の飼育の仕方( 実践編 )
まずは飼育ケースに腐葉土を入れていきます。
深さの目安は、最低でも15㎝くらいは必要です。
土を入れる手順をご紹介します。
- 最初に腐葉土を4~5㎝ほど入れたら、霧吹きで全体が濡れる程度に水をかけます
- そこに幼虫を入れてあげて、その上から更に土を入れていきます。(土は固めて入れてしまうと酸素不足が発生してしまうので、適度に空間が空くように入れます)
- 再び霧吹きで水をかけておきます
後は土の様子を見ながら、霧吹きで水を補給してあげます。
目安は手で触って湿っている程度になります。
3日に1回程度、手で土を触ってみて乾いていたら吹いてあげます。

表面全体が濡れるくらいでOKです!
昆虫マットの交換サイクルはおよそ3~4週間に1度程度です。
では、昆虫マットの交換の手順もお伝えしておきます。
- 新聞紙などを3~4枚広げます
- 飼育ケースを横にして土を新聞紙の上に出します
- 飼育ケースを軽く水洗いして少しだけ水を入れて置く
- 飼育ケースに新しい昆虫マットを半分くらい入れて、霧吹きなどで水を十分に掛ける
- 幼虫を飼育ケースに戻す
- 更に上から土をかぶせて、更に霧吹きで水を掛ける
- 古い昆虫マットは庭にまくか、燃えるゴミとして出しましょう
どうやって交換サイクルを見分けるかというと、黒くて丸い塊が目立ち始めたら交換のサインです!
放っておくと、幼虫の食べるエサが無くなり、最悪死んでしまいます。
POINT
黒くて丸い土の塊が目立って来たら、それは幼虫のフンなので土を入れ替えてあげましょう!
幼虫の数にもよりますが、サイクル的にはおおむね3~4週に1回のペースです。
この時昆虫マットは、なるべく深めに(15㎝~20㎝)入れてあげると良いでしょう。
なぜなら幼虫はこの土(腐葉土)を食べて大きくなるからです。
古い昆虫マットは、自治体によっては燃えるゴミで出せないところもありますので、詳しくはお住いの地域のゴミ捨てマップをご覧下さい。
カブトムシの幼虫の育て方(春~夏編)
春先から夏にかけては、幼虫が成虫になるためにさなぎに変化します。
6月~7月辺りになると、幼虫は土を固めて部屋を作りさなぎになる準備をします。
この部屋を蛹室(ようしつ)と呼びます。
ですので、この時期は土を更に深めに入れてあげましょう。
なぜなら蛹室を作るのには十分な広さが必要なため、土が十分でないと上手く蛹室が造れなくて角が曲がったり変形したりする原因になるからです。
実は、このさなぎには2段階あります。
- 前蛹(ぜんよう)
- さなぎ
では順番に説明します。
前蛹
前蛹:色が黄色っぽくなり、エサを食べなくなりはじめます。
この時期から飼育ケースはあまり動かさないようにして下さい。
幼虫が大きな変化をする時なので、余計なストレスを与えてしまわないようなるべくそっとしておきます。
土も交換しないで、つぎ足す方が良いです。
霧吹きも1週間に1度程度でOK。
さなぎ
さなぎ:蛹室の中で仰向けになり、手と口が固まりやがて成虫の形になります。
5~6月くらいになると、大抵さなぎに変化しているのでほぼ放置で良いです。
霧吹きも不要です。
POINT
この時期は土の入れ替えをしてはいけません!
なぜなら蛹室を壊してしまう可能性があるからです。
さなぎの状態は非常にデリケートな状態ですから、触ったりせずにそっとして置くのがベターです。
7月初旬くらいになると、さなぎから成虫になって土から出てきます。
複数匹飼育している時は全てのさなぎがかえるまで、土を替えてはいけません!
まださなぎがいますので、成虫は別の飼育ケースに移してあげた方が良いでしょう。
息子の感想など
うちで飼ってた6匹は翌年の夏、無事にカブトムシになってくれました(*^▽^*)
1年飼育していると、この時にちょっとした感動を覚えますよ♪
お子さんと一緒に1年間土替えや水やりをやっていくと、無事に成虫になった時に子供がすごく喜びますのでおススメですよ♪
1年間という長い時間、息子はカブトムシの幼虫のお世話を手伝ってくれました。
最初は幼虫に触るのも怖くて、全然触れませんでした(笑)
それが土を替えたりお水をあげたりする中で、少しずつ慣れてきたのか直接触れるようになってきました!
これも成長ですね~。

カブトムシの幼虫は何で白いの?

それは土の中に住んでるから、太陽が当たらないからだよ!

カブトムシは何で羽根があるの?

それは木から出る樹液というエサを求めて移動する為だよ!
自然だと昆虫ゼリーは無いからね。
息子にとっては初めての経験なので、このように色んな疑問が出たようで沢山質問してきました。
こうやって、昆虫飼育に興味を持ってくれただけでも嬉しかったですね( *´艸`)
そして成虫になった時の笑顔が最高でした!

パパ~幼虫がカブトムシになってる!!!

やったね!
頑張ってお世話したもんね!
おめでとう!
この笑顔を見たら、1年間の飼育も無駄じゃなかったと思いました(^^♪
ちなみに、今年はさらに増えて10匹を2つの飼育ケースで育てています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
まとめると、
- 飼育ケースは飼う頭数に合う物を選ぶ
- 腐葉土はまとめ買いしておくと便利
- 腐葉土の深さは15㎝以上入れる
- 霧吹きでこまめな水分補給を!
- 水は土を手で触って湿っている程度
- 丸くて黒い塊はフンなので、目立ち始めたら土を交換する
- 6月くらいから土の入れ替えは行わない!
- 全てのサナギが成虫になるまで土は入れ替えない!
- 小さなお子さんと育てる場合は幼虫のキバに注意!
- 成虫になったら、別の飼育ケースに移してあげた方が良い
昔は山に行けばカブトムシは採れたものですが、今はなかなか難しい環境になってきました。
ホームセンターで買ってくるか、お祭りで買うかというお金で買う時代に変わってきています。
子供達の教育の為にも、こういった飼育体験は大切だと考えています。
お子さんが生物を育てる事によって、愛情とか命について考える力など得られる事も多いと思いますよ!
ぜひお子さんと一緒に育ててみて下さいね♪
この記事が少しでもお役に立てば幸いです(^^♪
季節ごとのポイントを押さえて、お子さんと成虫になった時の喜びを分かち合いませんか?
この記事がお役に立てば幸いです(^^♪