先日嫁さんの車を運転した時に、すごく違和感を感じたので(ハンドルが重い・走行が何か重い)空気圧をチェックしてみると、全体に1.9kPa(キロパスカル)しか入っていませんでした。(適正空気圧2.2kPa)
そして、フロント左タイヤだけ1.7kPaまで減っていましたΣ(・□・;)
嫁さんに「いつ空気圧チェックした?」って聞いたら、、、。
忙しくてそんなの見てられない!
スタンドで頼むのがなんか恥ずかしい!
とりあえず走れてるからいいじゃん!
これ、うちの嫁さんの言い分けです(^^;
いや忙しいのも分かりますが、タイヤの空気圧ってちゃんと見てないと最悪命に関わりますからね。
私は副業で中古車販売をしていますので、タイヤ管理は日常的に行っています。
愛車のGT-Rは月に1回必ず空気圧点検していて、常に2.4kPaをキープするよう補填しています。
そうすることで、タイヤの空気圧不足で起こるさまざまなトラブルを回避できます。
この事件以来、嫁さんの車も私がチェックするようになりました。
そこで今回は「タイヤの空気圧が減る原因」と「空気圧不足によるトラブル」についてお話します。
では早速、タイヤの空気圧が減る原因から見ていきましょう。
タイヤの空気圧が減る原因
実はタイヤの空気圧が減る原因はいくつかあるんです。
- 自然に抜ける
- タイヤの組付け不良
- ホイールの曲がりなどの変形
- ホイールのリム幅とタイヤの幅が合っていない
- トレッド面に異物が刺さる
- タイヤのサイド面や内部のヒビ
- 激安ホイールなど粗悪品によるもの
- エアバルブシールの劣化
では順番に説明しますね。
自然に抜ける
これが最も知られている減り方ではないかと思います。
タイヤはゴムで出来ていますからね。
ゴムは空気を通さないイメージがありますが、風船が時間の経過と共にしぼむのと同じで、少しずつですが減っていきます。
タイヤには常に車重が掛かった状態ですので、1カ月に10~20kPaほど減っていきます。
※昔の表記だと0.1~0.2kg/㎠(キログラムフォース)
ですので適正値に合わせていても、1か月後には適正値を下回ってしまいます。
空気圧の適正値は下限ですので、下回ってはいけないんです。
その辺りのことはこちらの記事で詳しく書いていますので、合わせてチェックしてみて下さい。
今はセルフスタンドでも、自分で空気圧調整が出来ますので、ぜひ利用して下さい!
やり方などを、こちらの記事でまとめてありますのでチェックしてみて下さい。
タイヤの組み付け不良
タイヤをホイールに組む時に、タイヤとホイールの接触面(ビート部)に異物や汚れがあると、そこからエアー漏れを起こす場合があります。
新しいタイヤを組んだばかりなのに、すぐに空気圧が下がる場合は取り付けした販売店に相談してみて下さい。
組み直しで直る場合があります。
ホイールの曲がりなどの変形
最近のタイヤは低偏平率化が進んでいて、タイヤの厚みが薄くなっています。
そうすると、タイヤのクッション性が弱まるので「段差などのダメージをタイヤで吸収できずにホイールが曲がってしまう」ということがあります。
そして、そこからエアー漏れが発生してしまうのです。
こうなると自分では直せないので、ホイールの修理屋さんなどで相談してみて下さい。
お近くのホイールリペアショップを探すなら、トータルリペアで検索すると簡単です!
ホイールのリム幅とタイヤの幅が合っていない
これはホイールのリム幅に対して、タイヤの幅が狭すぎたり広すぎたりして、適合が合っていない場合に起こるエアー漏れになります。
ホイールはサイズによって、適合するタイヤサイズというものがあります。
極端に細いタイヤを無理やり太いホイールに履かせる、いわゆる引っ張りタイヤなどで起こりやすいトラブルです。
サイズが合っていないタイヤをホイールに取り付けると、タイヤとホイールの密着性が悪くなってしまい、そこから漏れてしまうのです。
このような極端なチューニングは、車の性能を下げてしまいトラブルの原因ですので避けた方が無難です。
ホイール屋さんなどで、マッチングを聞いてからタイヤサイズを決めると良いでしょう。
トレッド面に異物が刺さる
タイヤのトレッド面とは、タイヤの接地面のことです。
ここに鋭利な物が刺さるとパンクしますが、釘などの細いものだとパンクせずに徐々に空気圧が抜けてしまいます。
こうなってしまった時は下手に触らずに、タイヤ屋さんに相談してみましょう。
私も以前、タイヤに鉄片が刺さった時に相談して、無事に鉄片を抜いてもらったことがります。
その時は刺さり方が良かったのか、抜いても空気圧が抜けなかったのでラッキーでした。
タイヤ屋さんで見てもらうと、たとえ異物を抜いた時にパンクしてしまっても、その場ですぐに新しいタイヤに交換できるので安心ですよ。
タイヤのサイド面や内部のヒビ
タイヤのサイド面はトレッド面に比べて薄く、ここにヒビが入ってくるとそこから僅かずつですが抜けていきます。
そして外からは見えませんがタイヤの内部にヒビが入ってくると、やはりそこから抜けてしまうのです。
これは主に、3年以上使用したタイヤに見られる現象です。
定期的に空気圧を確認しているのに、異常に減りが早い場合はサイド面のヒビを疑ってみましょう。
この場合は、新しいタイヤに交換するサインだと思って下さい。
激安ホイールなど粗悪品によるもの
つい最近ニュースで取り上げられていました粗悪なアルミホイール。
正規品にはJWLやVIAといった刻印が刻まれています。
この刻印は次のような意味があります。
JWL:国土交通省が定める乗用車用アルミホイールの技術基準
VIA:日本車両協会による強度試験を実施し、クリアした製品にのみ与えられる刻印
つまり、これらの刻印が無いホイールは強度、精度共に不安しかないことになります。
正規の製品を扱っているショップで購入する場合は安心ですが、ネット通販による激安モノには注意が必要です。
ヤフオクなんかでも怪しいホイールは出回っているので、異常に安いホイールには手を出さない方が身のためですね。
こういったホイールだとタイヤとの接触面が上手く密着しなかったりして、そこからエアー漏れが発生してしまう可能性があります。
更に、走行中にホイールが割れてしまったというケースも報告されています。
偽の刻印もあるようなので、やはりアルミホイールに関してはお店で直接購入する方が安心でしょう。
エアバルブシールの劣化
エアバルブシールとは、エアバルブに付いているゴム製のシールのことです。
エアバルブには2種類あって、写真のような金属製のバルブと、純正に採用されているゴム製のバルブです。
金属製バルブ
純正ゴムバルブ
どちらもシール部分はゴムで出来ていますので、2~3年に1回は交換した方が良いとされています。
タイミング的には、タイヤ交換のついでに行うのが良いでしょう。
価格は4個セットで1,000円前後で購入出来ます。
こちらはタイヤ屋などで交換できるので、詳しくは店員さんに聞いてみて下さい。
空気圧不足によるトラブル
ここまで空気圧が減る原因についてみてきましたが、では空気圧が減るとどんなトラブルが起こるのでしょうか?
主に4つのトラブルが考えられます。
- タイヤのパンク
- タイヤがたわみ、トレッド面積が増えることによる燃費の悪化
- ハンドルが重く感じる
- ハイドロプレーニングが起きやすくなる
では順番に見ていきましょう。
タイヤのパンク
空気圧が不足した状態で高速道路などを走ると、タイヤがたわんで変化が大きくなり波を打つような現象(スタンディングウェーブ)が起こります。
この現象が起こると、タイヤが発熱しバーストへつながります。
タイヤの発熱と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、実はバースト時にはタイヤの表面温度は100℃を超えるのです!
POINT
パンクしてしまった時の対処法
走行中にタイヤがパンクした時は慌てて急ハンドルを切ったりしないで下さい!
ハンドルは真っすぐに保ちながらハザードランプを点けて、すみやかにブレーキで減速して路肩など安全な場所に停車しましょう。
急なハンドル操作をしてしまうと、車がスピン(回転)してしまったりカーブを曲がり切れなかったりと大変危険なので気を付けましょう。
タイヤがたわみ、トレッド面積が増えることによる燃費の悪化
タイヤの空気圧が不足するとタイヤがたわみ、本来地面に接地していない面が接地してしまうことになるんですね。
そうすると転がり抵抗が増えてしまうので、当然燃費は悪化してしまいます。
およそ10~30%も燃費が低下すると言われています。
更にそのまま使用を続けると、タイヤが変摩耗してしまい寿命も短くなってしまうのです。
ハンドルが重く感じる
これが1番、ドライバーが空気圧不足を感じることが出来る現象かも知れませんね。
運転していて何かハンドルが重いと感じたら、それは空気圧チェックのサインです!
先ほども少し話しましたが、タイヤのトレッド面(接地面)が増えたことでそう感じるのです。
こうなると、とっさの時にハンドル操作にほんのわずかとは言え遅れが出てしまい、大変危険なのです。
ハイドロプレーニングが起きやすくなる
ハイドロプレーニングとは、タイヤの溝で路面の水を排水出来なくなり路面から浮き上がってしまい、車の接地感が無くなり水の上を滑っているような状態になりハンドルもブレーキも聴かなくなる現象のことです。
タイヤがたわんでいると、本来水が通る場所をタイヤが塞いでしまい、この現象が起こりやすくなります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
一口にタイヤの空気圧が減ると言っても、さまざまな原因があるのがお分かり頂けたと思います。
- 自然に抜ける
- タイヤの組付け不良
- ホイールの曲がりなどの変形
- ホイールのリム幅とタイヤの幅が合っていない
- トレッド面に異物が刺さる
- タイヤのサイド面や内部のヒビ
- 激安ホイールなど粗悪品によるもの
- エアバルブシールの劣化
このように、タイヤの空気圧というのは基本的に減っていくものなので、月に1度くらいのペースで空気圧チェックすることをオススメします!
そうしないと、このようなトラブルが発生するおそれがあるからです。
- タイヤのパンク
- タイヤがたわみ、トレッド面積が増えることによる燃費の悪化
- ハンドルが重く感じる
- ハイドロプレーニングが起きやすくなる
車のことに詳しくなくても、空気圧の数値の見方だけでも覚えておくとトラブルを事前に防げるようになりますよ!
定期的な空気圧点検で、あなたとあなたの大切な人の安全を守りましょう!