フランスの国旗を持ち、兵士を率いる女性の姿を描いた有名な絵があります。
教科書などでも見かけたことがあるのではないでしょうか。
そこに、中心人物として描かれている女性がジャンヌ・ダルクです。
ジャンヌは神に命令を受けた聖女として現れ、戦争中のフランスを逆転勝利に導いたとされています。
そんな勇者なのですが、その2年後には異端とされ処刑されます。
そのジャンヌ・ダルク最後の地が、フランス北部のノルマンディー地方にあるルーアンです。
私は小学校の頃にその有名な絵を見て、ジャンヌ・ダルクの話を聞きました。
彼女が神の声を聞いたことや、女性にしてフランスを勝利に導いた話に子供ながらに惹かれていました。
なので世界一周旅行の船旅をしていた私が、そのルーアンから少し離れたルアーブルという港街に寄港した時にルーアンまで足を延ばしたのは、そこがジャンヌ・ダルクの最後の地だと知ったからでした。

とても素敵な街でした。
フランスのルーアンとは?
ルーアンはフランスの北西部ノルマンディー地方にある街で、中世から中心都市として大司教座が置かれました。
画家のモネが描いたとする立派な大聖堂や、古くからの建物が立ち並ぶ街並みは美しく、まるで美術館のようだとして観光地としても人気があります。
まるでおとぎ話の中に入ったような気分になる美しい街角では、人形劇のストリートパフォーマンスが繰り広げられていたり、市場が並んでいたりと賑やかです。
また、街の真ん中に突然子供用メリーゴーランドが現れたりと、街を歩くだけで飽きさせません。
フランスのルーアンにはどうやって行くの?
ルーアンに行くには3つの方法があります。
電車、バス、そしてレンタカーです。
私は、ル・アーブルという街から電車で行ったのですが、日本からだとパリに飛んでからルーアンに移動することが主流だと思うので、そちらからの行き方を紹介します。
フランスのルーアンまで電車で行く
フランス国鉄が運行するTERが、パリからルーアン駅に連れて行ってくれます。
パリからの所要時間と料金は下記の通りですが、時期によって変更もあるので参考程度に。
所要時間 | 前日予約 | |
---|---|---|
TER | 1時間20分~ | 9ユーロ~( 1,177円〜 ) |
( 1ユーロ130円で計算しております。 )
1時間20分という早さを考えれば、電車がおすすめです。
ルーアン駅からルーアンの中心部まではトラムでも行けますが、徒歩でも行けます。
フランスのルーアンまでバスで行く
時間はかかりますが、コストを抑えて行きたい場合はバスがあります。
参考程度になりますが、下記が所要時間と料金になります。
所要時間 | 前日予約 | |
---|---|---|
バス | 1時間35分~ | 5ユーロ~( 653円〜 ) |
( 1ユーロ130円で計算しております。 )
こちらもルーアンのバス停車場からルーアンの中心地まで、トラムでも徒歩でも行ける距離にあります。
フランスのルーアンまでレンタカーで行く
電車やバスで行く場合、やはり気になるのが帰りの時間です。
美しいルーアンの街や、その観光スポットを時間を気にせずに楽しみたい場合は、やはりレンタカーがおすすめです!
コストは一番かかりますが、それ以上に電車やバスとは違って時間を気にすることがないのは大きいです。
所要時間 | 一泊二日 | |
---|---|---|
レンタカー | 1時間40分~ | 83ユーロ~( 10,856円〜 ) |
( 1ユーロ130円で計算しております。 )
また、レンタカーだと行きや帰りの途中に、色々な街に寄ることも可能ですね。
フランスのルーアン観光スポットの見どころはココ!
ルーアンには、いくつもの観光スポットがあります。
これらを1日で巡るのは可能ではありますが、あまりゆっくりは出来ません。
なので、いくつかに絞って楽しむことをお勧めします。
ジャンヌ・ダルクの塔
上記にあるように、ルーアンはジャンヌ・ダルクが処刑された街であり、異端審問裁判期間の3か月間彼女が監禁されていたというルーアン城の塔があります。
それが、ジャンヌ・ダルクの塔です。
ルーアンの駅から徒歩4分の場所にあることもあり、私は駅を降りてすぐにこの塔を見に行きました。
聖女であると同時に、異端とされたジャンヌの歴史を聞いているからか、そこだけが街の華やかさとは違った空気を感じさせます。
ところどころ黒ずんだその外壁も手伝って、塔はフランスの有名な歴史の一部を感じさせます。
内部は資料館となっていて有料で見学出来ますが、時間帯と曜日が決められているため観光前にはチェックしておく事をお勧めします。
ちなみに、私が行った時は閉まっておりました。

う~ん、残念!
ルーアン大聖堂
見事なゴシック建築の大聖堂は、フランスを代表する歴史的建造物で、モネが描いたことでも有名です。
私が訪れたその日も、大聖堂の見事な外観に魅了された人達が大聖堂の前の広場でその姿を描いていました。
大聖堂は外観も見事ですが、内観も厳かで気持ちが落ち着きます。
その広い大聖堂の壁際には、長年大聖堂に訪れる人達を見守ってきたいくつもの聖人の銅像が立ち、その光景には不思議な感覚を覚えます。
私は子連れで入館したのですが、その落ち着いた雰囲気につられ思わず子供達が両手を組んで祈りを捧げていました。
私が訪れたのは10月の日中だったこともあり、見ることは出来なかったものがあります。
それは普段の夏の日没には、大聖堂の正面の壁を使っての見応えのあるプロジェクション・マッピング・ショーが行われています。
あと2か月ほど早く行っていれば、見れてたんでしょうね~。
こればかりはタイミングですので、もしルーアン大聖堂に行かれる方は夏に行くと見れますよ!
大時計台
先に紹介したジャンヌ・ダルクの塔の暗い雰囲気とは真逆の、華やかなルーアンの街を代表するように立っているのがこの大きな時計です。
この時計は、16世紀に作られ今もしっかり時を刻んでいます。
また、この時計は針が一本しかない珍しいもので、時間の読み方はガイドなど詳しい人に説明して貰うしかありません。
時計の周囲には、プレ・サレと呼ばれる黒羊の毛を表現した彫刻で囲まれています。
この時計を見ながら、木組の家々の街歩きも楽しいです。
フランスのルーアンのおすすめグルメ
この地方の名物にバターやクレープなどがありますが、やはりシードルは古くから作られていてクレープと一緒に食べるのが定番となっています。
ルーアンの街を歩いていると小さな市場や屋台に出くわしますが、そこで売っていたリンゴに目が止まります。
決して美しいとは言えない、どちらかというとゴツゴツした感じの、今摘んできたと言わんばかりのリンゴは買わずにはいられなかったのですが、これが本当に美味しかった!
ここで、リンゴの美味しい産地だということが分かります。
カフェなどでクレープとシードルを楽しむ以外に、市場でリンゴを買ってがぶりっとするのも旅の面白さではないでしょうか。
まとめ
最後に一つ気を付けたいのは、フランスはストライキが多いということです。
私が行った日も丁度ストライキが行われていて、動いていない路線があった為に途中までバスで行くというハプニングがありました。
スムーズな旅ではありませんが、それを払拭するほどルーアンは色々な意味で面白い街です。
有名なジャンヌ・ダルクの、それも最後の地という暗い部分は残しつつ、キラキラと明るい街の雰囲気はしっかり保ち、訪れた者たちにまた訪れたいと思わせる魅力を持っています。
先にも書きましたが、私の場合は世界一周旅行の船旅をしていた時にこの街の存在を知り、尋ねる機会を得ました。
しかしそうではなく、もしパリを訪れることがあれば、その滞在中に1日でも華やかな首都を離れてパリからそう遠くないこの古都を訪れてはいかがでしょうか?
パリの忙しない都会の雰囲気とは全く違う、田舎街でありながら決して退屈しない、ここルーアンはフランスの歴史の明と暗の両方を感じさせながらも、肩の力を抜いて楽しめる街です。
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この記事で、少しでも旅行気分が味わえたら幸いです(^^♪
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