日本から世界一周の船旅に出た私。
乗船した船のルートは、北半球回りでアジアからインド洋を通ってスエズ運河を航行し、そのままヨーロッパに入るというものでした。
従ってアフリカには寄る事はないと思っていたのですが、地中海に面しているモロッコはスペインに行く途中に寄港できるロケーションにあったため、1日だけですが足を踏み入れることが出来ました。
ヨーロッパの国々を回っている途中に立ち寄ったその場所は、当たり前ですがヨーロッパとは全く違う空気が漂い、何ともエキゾチックな雰囲気を持つ国でした。
今回は、そんなモロッコの様子をお伝えしたいと思います。
モロッコとはどんな国?
ヨーロッパに行く途中に立ち寄れるほど、ヨーロッパに近いモロッコは北アフリカに位置します。
また、西に大西洋、南に西サハラ、東にアルジェリアが接しています。
世界最大の砂漠で、アメリカ合衆国とほぼ同じ面積のサハラ砂漠は、モロッコの約6割を占めているというのですから驚きです。
モロッコはジブラルタル海峡を渡れば、そこはもうスペインというロケーションにあるため、ヨーロッパとアラビアンな雰囲気を漂わせる国です。
また言語に関しては公用語がアラビア語とベルベル語ですが、他にフランス語、スペイン語、英語と複数の言語が話されています。
こんなところも、海外から観光客が訪れやすいところではないでしょうか。
そして、モロッコと言えばハリウッド映画で有名な、カサブランカや観光地で有名なマラケシュなどが挙げられますが、ここではジブラルタル海峡沿いに位置するタンジェという港街を紹介します。
タンジェは、私がスペインからポルトガルに行く途中に寄港した街です。
ジブラルタル海峡の港町タンジェを観光
モロッコの北部でジブラルタル海峡に面した港街、それがタンジェです。
昔から、ヨーロッパとアフリカの中間拠点であったために貿易が盛んな場所です。
昔スペインに支配されていたこともあり、フランス語よりもスペイン語を理解する人が多いです。
タンジェは、スペインからフェリーに乗って片道1時間半で行けます。
このため多くの観光客がヨーロッパから、そして国内からも押し寄せる人気のリゾート地でもあります。
街は、グラン・ソッコ( タンジェの中央部 )を中心に、旧市街と新市街に分かれています。
スペインの植民地だった名残から白い建物が特徴ですが、様々な民族が入り混じっているその街はやはりモロッコの他の街同様に、どこもかしこもフォトジェニックな街です。
タンジェには港に近いこともあり、雑貨や民族衣装などお土産やさんが多い旧市街。
またそれとは異なりヨーロッパのような近代的な風景で、ショッピングモールなどがある新市街があります。
タンジェの行き方
先にも書きましたが、私は世界一周の船でタンジェに寄港しましたので、日本から飛行機で行く場合の行き方は違います。
日本からロンドンなどヨーロッパの主要都市まで飛行機で飛び、そこを経由してタンジェに行くのが一般的だと言われています。
例えば、日本からロンドンまでの飛行時間が12時間半で、そこからタンジェまでは3時間。

なるほど。
ヨーロッパの人たちが
モロッコに気軽に遊びに行く
理由が分かります。
ほんの3時間で温かいだけでなく、ヨーロッパとは異なる雰囲気を楽しめる場所に飛べるのですから。
また、スペインのアルヘシラスまたはタリファからフェリーに乗るという行き方もあります。
スペインを楽しんでから、1日モロッコ観光というのも楽しいと思いますよ。
ただフェリーは天候や海の状態から遅れも生じるので、余裕をもって行った方が良いですね。
タンジェの旧市街
タンジェにはスパルテル岬やヘラクレスの洞窟、カスパ博物館など見どころは沢山あります。
ただ旧市街は、そこを楽しむだけで1日が過ぎてしまうほど魅力的なエリアです。
そこで、今回はタンジェの旧市街について書きたいと思います。
メディナと呼ばれるタンジェの旧市街は、細い道が迷路のように入り組んでいました。
雑貨屋などの土産物屋が並んでいるかと思うと、突然多くの食材屋が並ぶ市場が飛び込んできたりと、思わず目をきょろきょろさせてしまいます。
市場には肉屋やスパイス屋、カラフルな八百屋などのお店が並ぶ一方で、道端の床に野菜などを並べて売っている人がいるなど生活感が溢れています。
まさに、モロッコの下町とも言うべき情緒あふれるエリアです。
買い物をしなくても全く退屈しません。

坂道や階段が続くので、
履き慣れて歩きやすい靴で行くことを
おすすめします。
タンジェ旧市街のおすすめのお土産
お土産物を多く扱う雑貨屋には、民族衣装や色とりどりの布、アクセサリーやランプなど手に取りやすい物が沢山ありました。
他にもアンティークな椅子や机など、欲しいけれど持って帰るのが難しそうな物も売っています。
アラビアンとヨーロッパがミックスされた品々はどれも魅力的で、どのお店も足を止めてしまいます。
また値段交渉が出来るのもなかなか面白く、私も持っていた小銭でかなり安く綺麗な色の布を手に入れました。

今もそれが、
我が家のソファにかかっています。
洗濯してもあまり色落ちしないので、重宝しています。
カラフルな布やラグの他にも民族衣装やバブーシュ( スリッパ )、買って早速身に付けて観光を楽しんでいる人もいました。
ランプやタジン鍋もモロッコで求めたいと思う物ですが、ランプの場合、使用されている電球が日本で手に入る物なのかを確かめた方が良いです。
タジン鍋はお店の人も言っていましたが、旧市街の土産物屋にある物は飾りなど見た目を楽しむ物であって、実際に使うことはお勧め出来ない物とのこと。
私も本当は買いたかったのですが、実際に使えるタジン鍋は新市街の食器屋などに行って求めた方が良いと言われ、その時間がなくて諦めました。
また、モロッコと言えばアルガンオイル。
モロッコしかないアルガンツリーの実から採れる、モロッコ女性の美肌の秘訣と言われるこのオイルはフェイス、ホディ、ヘアどこにでも使えて、ハリやツヤを出してくれる上にシミにも効果があるとか。

女性にも男性にも嬉しいお土産ですよね。
タンジェ旧市街の食事
旧市街は観光客が多いためカフェやレストランも点在しているとありますが、ヨーロッパの観光地よりは少ない印象を受けました。
私が訪ねた日は、丁度ラマダンでモロッコの人たちにとっては断食の時期でした。
従って食事にはありつけないかと思っていましたが、雑貨屋さんに聞いたらすぐにとあるレストランを紹介してもらえました。
当然ながらお客は私たちの他に観光客しかいないのですが、テーブルに着くとモロッコ料理の代表格であるタジン鍋料理がメインとして出てきました。
タジンという蒸し焼き用の鍋で、野菜や肉と一緒にライスを蒸し煮にした料理。
香辛料としてはクミンやサフラン、パプリカがよく使われるようで、こちらは辛くはありません。
マイルドな味付けで健康的です。
モロッコ料理には、この他にもハリラという伝統的なスープやモロッカンサラダ、お菓子のようでいて肉料理のパスティラや、日本でもよく見かけるクスクスなどがあります。
料理は辛さはなく、マイルドな味付けのものが多いです。
しかしモロッコの国教イスラム教では飲酒を禁じているため、モロッコ人は甘いものが大好物なんです。
従って、「 モロカン・ウィスキー 」とも呼ばれるミントティーにも小さじ3杯分位の砂糖が入ったミントティーが出てくるので、甘いのが苦手な人は注文時に「 砂糖抜きで 」と言うことをお忘れないように。
まとめ
私が訪れたアフリカ大陸の国では、エジプトに次いで2国目でしたがどちらもラマダン時期でした。
ラマダン時期のエジプトでは、夜がとても賑やかなのに対して昼間は皆モスクで祈りを捧げているのか、街はどこもかしこも閑散としていました。
同様な光景を想像していた私は、モロッコに来てその賑やかな街の雰囲気に圧倒され、また魅了されました。
アジアやヨーロッパなどでは見かけないカラフルでエキゾチックな雑貨の数々は、買い物好きにはたまらなく、多彩で独特な雰囲気は心をつかまされます。
活気がよい市場もモロッコの人達の生活感が溢れていて、元気を貰えます。
また、街の小さな公園では男の人が持っていた小さなラグを突然敷いて、その上で祈りを捧げだすといった光景が見られたりと、あちらこちらで異国の文化を感じることが出来ます。
モロッコだけを訪れるのも良いですが、ヨーロッパを訪れた際に、ちょっと足を延ばして、ヨーロッパと全く異なる文化に触れてくるのも、面白いんじゃないかなって私は思います。
私はモロッコ全体ではなく、とある港町の旧市街に行っただけでしたが、かなりこの国を楽しめましたし、当然、私がまた訪れたいと思う国のベスト10にランクインしました。
ぜひ機会があれば、あなたにも訪れて欲しいと思います。
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この記事を読んで、ちょっとした旅行気分を味わってもらえたら嬉しいです(^^♪