モアイ像はどこにあるかと聞かれたら、どこを真っ先に思い浮かべますか?
宮崎県?渋谷?いえいえ、やっぱりイースター島じゃないですか?
( ちなみに渋谷のはモアイではなく、モヤイですが… )
日本から船で世界を周る機会を得た私が、地球をほぼ一周し終わる時に寄港したのが、南米チリの島イースター島でした。
イースター島に行ったことがある親戚や知人からは、ほんの少しの情報しか得ていなかったせいか、私はイースター島とはモアイ像しかいない、ほぼ無人に近い島と思っていました。
無知って恐ろしいです。
また、モアイ像の存在が大きすぎて、神秘的な、簡単に立ち寄れない場所のような印象を持っていたため、こうして訪れることが出来るということも何だか不思議な感覚でした。

実際訪れる事で、知識が増えて良かったです!
イースター島ってどんな島?
南太平洋のポリネシア文化圏の東端に位置するイースター島は、チリ領の火山島であり、島民たちは島を「 ラパ・ヌイ 」と称しますが、正式名は「 パスクア島 」と言います。
パスクアは、スペイン語で復活祭( 英語:イースター )を意味します。
よって、日本では英称名のイースター島と呼ばれているのです。
島は世界で一番隔絶された場所、つまり周囲に有人の島が存在しない辺境に位置する孤島です。
また、世界遺産にも指定されたこの島は、ラパヌイ国立公園と称されています。
約4,000人の島民は、自らを “ ラパヌイ=Rapa Nui ” と呼び、スペイン語を主に使うチリ領でありますが、島の日常会話はラパヌイ語が用いられています。
これも、私はこの島を訪れて初めて知ったことでした。
てっきりイースター島ではスペイン語が話されていると思っていたからです。
イースター島のモアイ像
この周囲、約58㎞のこの小さな島には、なんと約900体もの石像( モアイ )が残存しています。
なるほど、この島から少し離れた場所に船を沖止めした船内から島を眺めると、小さくモアイ像の姿を望むことが出来ました。
それほど、島のあちらこちらでモアイ像が見られるのです。
これらのモアイ像ですが、1990年のチリ沖大地震によって被害を被ったのですが、その修復プロジェクトに日本のクレーンメーカーのタダノや考古学者( 篠藤善彦博士 )が大きな役割を果たすなどしました。
このクレーンメーカーが、宮崎県のサンセット日南と縁があったため、世界で唯一イースター島の超老会に許可を得て、その地にモアイ像を完全復刻されたのです。
そのような話を聞くと、イースター島が日本との縁を感じ、遠い国だけれど親近感を感じますよね。
イースター島へはどうやって行くの?
私は客船で寄港しましたが、タヒチ( フランス領ポリネスア )経由の飛行機で島に渡るのが一般的とされています。
また、チリのサンティアゴからも、ラン航空という航空会社が運行しています。
飛行時間は、どちらも約6時間となります。
客船の場合は沖止めをして、そこから島の漁師の協力を得て、彼等のボートで島に渡ります。
イースター島を囲む海は、時期によっては穏やかで美しく、でも時には波が荒いため沖止めした船から漁師用ボートに乗り移るのが難しく、波が静まる時を待たなければならないこともあります。
私が訪れたのは冬季( 4月~9月頃 )で、天候も不安定だった為、波が荒れて予定より1日待って上陸しました。
島各地には多くの観光スポットがありますが、それらを巡る交通手段としては乗り合いバスもしくはタクシーが利用されます。
また、レンタカーやレンタルバイクも利用されることが多いです。
ラノララク
イースター島に上陸すると、やはりモアイ像巡りが中心となります。
あちらこちらに残存するモアイですが、その中でも私が訪れて印象的だった箇所をいくつかご紹介します。
その一つが、ラノララク山( 標高約200m )です。
モアイの石切場だったラノララク山では、島のほぼすべてのモアイの石が切りだされ製造されたそうで、なるほど、あちらこちらに様々な様相のモアイが残されています。
それらの姿に同じものはなく、作りかけのようなものもあります。

その数は、約400体になるそうです。
実は、私がここを訪れて最初に心を打たれたのは、数々のモアイ像の姿ではなくその広大な草原でした。
少し高台に上がって見渡すとそこには果てしない草原が広がり、その光景はまるで映画の世界に入ったような錯覚に陥ります。
モアイ像に見守られている山。
神秘的な世界を感じられる場所です。
トンガリキ
島の東部に位置するアフ・トンガリキは、15体のモアイが幅約100mものアフ( 台座 )に立ち並び、その姿は圧巻です。
こちらのモアイは、1990年のチリ沖大地震によって押し流されたのですが、1991年~95年に日本のクレーンメーカーのタダノの協力によって修復されました。
島最大の集落があったと推測されるこの場所に、海を背にずらっと並ぶモアイ像。
その間に昇る朝日を眺める絶好のスポットでもあります。
私を含め、訪れたら必ずやりたいこと、それは15体のモアイ像の横に立って16体目になりきることです。
とは言ってもアフの上には絶対立ってはいけないし、もちろんモアイにも触ってはいけません。
だからモアイの隣といっても、離れて立ちます。
後は、撮影してくれる人にお任せします。
上手に撮ってくれると、16体目の仲間として写真に収まることができますよ。
タハイ
島の中心地であるハンガロア村から徒歩で行けるタハイには、アフが3基あり、モアイが復元されています。
特に、頭にプカオ( 帽子 )をのせたモアイが立っており、島内でも唯一レプリカながら眼が埋め込まれています。
レプリカとはいえ、無表情に見える他のモアイと違って、眼があることや帽子を被っていることで、より人間に近いモアイは親しみを持って見ることが出来ます。
トンガリキで朝日が昇るのを見たら、夕方にはこちらでモアイを背景に夕陽が沈む光景を楽しむのはいかがでしょうか。
バンガロ村
ハンガロア村は島民の大半が住む、島唯一の村であり、主要ホテルもこの村に建てられています。
イースター島にはどんな形であれ、行き来に時間を要します。
私は1日しか滞在しなかったので、イースター島のホテルに泊まることはありませんでしたが、それでも島への上陸に時間を要して3日間沖止めしていました。
要するに、イースター島は複数日間ホテルに滞在することを考えて訪れることをお勧めします。
そのためにも、ハンガロア村はとても大事な村です。
レストランやお土産屋が点在していますが、午後1時~2時くらいまでシエスタ( 昼休み )に入るので、お店が閉まってしまうことは頭に入れておきましょう。
空港から村の中央までは、徒歩20分くらいです。
まとめ
先にも書きましたが、この島は、世界遺産にも指定された国立公園です。
よって、入場料を払う必要があります。
入場券は空港建物内、またはハンガロア村で購入することが出来ます。
また、入島申告書類が必要だったりと、厳しい規則があります。
食料もサンティアゴから持って入るのは可能なようですが、それ以外は持ち込むのに制限があります。
服装に関しても私が訪れた冬季( 4月~9月頃 )の場合、気候が不安定なのでレインコートなどの雨具を持参されることをお勧めします。
そんな入島に様々な制限や規則があるイースター島ですが、神秘的なこの島へは一度は訪れたいと思う人は少なくないと思います。
「 定年後はあの島で暮らしたい。 」そんな声も聞きます。
今回は1日しか滞在出来なかった為、島を十分に堪能出来なかった私ですが、是非再度訪れて島だけでなく周辺の美しい海など、ゆっくりとこのイースター島を味わいたいと思うのでした。
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この記事で旅行気分が少しでも味わえれば幸いです(^^♪